吸い玉療法とは?
吸い玉療法(カッピング療法)は、古くから世界中で親しまれてきた伝統的な治療法の一つです。
東広島鍼灸整骨院でも、筋肉のコリや血行不良、ストレス緩和などの目的で吸い玉を活用しています。
東広島鍼灸整骨院のおススメとしては、鍼灸と併用することにより、相乗効果が期待できます。
ここでは、吸い玉の基本情報や効果、施術方法について鍼灸師の視点から解説いたします。
吸い玉療法の歴史
吸い玉療法(カッピング療法)は、約3000年前の古代エジプトや中国で発祥したとされております。
吸い玉療法(カッピング)は、血流促進や体内のバランスを整えると言われ、健康の目的で使用されてきました。
古代エジプト
エジプト最古の医学書である「エーベルス・パピルス」(紀元前1550年頃)には、吸い玉を使った治療法の記述が見られます。当時は、動物の角や竹筒を用いて吸引を行い、体内の悪いものを排出する治療法として利用されていたとされています。
中国医学
中国でも、紀元前3世紀頃から吸い玉療法が行われていたとされ、中国医学の最古の医学書の一つである『黄帝内経』の古典にもその記録が残っています。
中国医学では、瘀血(おけつ)の改善や気血の流れを良くする目的で使用されていたとされます。
ヨーロッパ・中東
ギリシャの医師ヒポクラテス(紀元前460-370年)も吸い玉を治療に取り入れており、彼の医学理論では、体液のバランスを整えるために利用されていたと言われます。
また、中東の伝統医学(ユナニ医学)でも、カッピングは重要な治療法の一つとされ、イスラム世界では現在も広く活用されています。
日本の伝来
日本には、中国の漢方医学とともに吸い玉療法が伝えられ、江戸時代に民間療法として広まったとされます。
現代での活用
現代でも鍼灸師などが用いる施術法として活用されています。
東広島鍼灸整骨院でも、筋肉のコリや血行不良、ストレス緩和などの目的で吸い玉を活用しています。
オリンピック選手も活用
現在では、アジアやヨーロッパ、アメリカでも代替医療やスポーツ医学の一環として広く利用されています。
特に、中国の伝統医学を基にしたカッピング療法が国際的に認知されており、
オリンピック選手などが施術を受けていることで注目を集めています。
2016年のリオデジャネイロオリンピックでは、
水泳のフェルプス選手の泳いでいる背中や肩関節などに吸い玉の跡があったことが話題となりました。
フェルプス選手は、吸い玉療法について
「疲労回復や筋肉のリフレッシュに効果がある」
とコメントしています。
彼のトレーナーや医療スタッフも吸い玉療法を取り入れ、
彼のパフォーマンス向上の一つとして寄与していたそうです。
吸い玉療法の原理
吸い玉療法は、陰圧の状態にして吸着させることで、
体液や血液を吸引して血行を改善するとされております。
皮膚にカップを陰圧の状態で吸着させることで負圧を作り出し、血液や組織液の流れを促進します。
負圧とは、
空のペットボトルに口をつけて空気を吸い込むと、
くちびるや舌がペットボトル内に引っ張られる経験をされたことがあると思います。
このペットボトルの中の状態が「負圧」です。
これと同じような原理で、カップを陰圧に保つと、
カップ内に引っ張られるような力が働きます。
そのため、皮膚にこの状態を作り出すことで、
東洋医学でいう瘀血の滞りに解消を促すように働きかけます。
吸い玉(カッピング)で期待できる効果
陰圧による血行促進を促す
カップ内を陰圧に保つことで、局所的に血液が集まります。
これにより、血流が一時的に増加し、組織の酸素供給が向上します。
血流が集まることで体の修復力を高め、痛みの軽減や疲労回復に働きかけます。
そのため、筋肉の緊張を和らげ、肩こりや腰痛、関節の痛みを軽減させる効果に期待ができます。
慢性的な血行不良による冷えやむくみにもおすすめです。
瘀血(おけつ)の改善が期待できる
吸い玉療法は、瘀血(おけつ)(血液の滞り)を改善する働きがあると考えられています。
瘀血があると、筋肉のこわばりや慢性的な痛みの原因に繋がる傾向があります。
吸い玉による陰圧が血流を促進し、瘀血の改善に働きかけ、身体の巡りを整え、痛みやコリの改善に期待できます。
カップを外すと血行が回復し、新鮮な血液が筋肉の層に流れ込むように促します。
酸素や栄養素が細胞に行き届きやすくなると、細胞組織の新陳代謝がスムーズになり、体温上昇に繋がります。
自律神経の調整
吸い玉療法はリラックス効果が高く、副交感神経を刺激することで心身をリセットします。
これにより、ストレスが軽減され、自律神経のバランスが整います。
これにより、睡眠の質向上や疲労回復が期待できます。
免疫力の向上
血流が改善されることで、身体全体の代謝が高まり、免疫機能が向上すると考えられています。
美容・健康効果に期待
皮膚の新陳代謝を促進するため、肌のトーンアップやデトックスも期待できます。
吸い玉療法の施術方法
主に背中や肩、腰などのお体の筋肉が緊張しやすい部位やコリを中心に施術を行います。
施術部位を消毒し、吸い玉を当てます。
専用の吸い玉を皮膚に吸着させ、一定時間その状態を保持します。
吸い玉を外した後は、瘀血が浮き出て皮膚に赤みや跡が残ることがありますが、数日~数週間で自然に消えます。
施術後は水分補給を行い、リラックスして過ごされることをお勧めします。
東広島鍼灸整骨院の吸い玉療法の特徴
東広島鍼灸整骨院では、国家資格を持つ鍼灸師が施術を担当します。
一人ひとりの症状や体質に合わせた吸い玉療法を行っております。
また、吸い玉療法と鍼灸や整体を組み合わせた施術メニューもあり、相乗効果により症状の改善に期待ができます。
吸い玉療法の単独での施術よりも、
鍼灸を組み合わすことで深層部の流れにアプローチを促し、
体のめぐりを整えるように働きかけます。
オイルを用いた吸い玉療法では、陰圧の状態で滑らせることで、リンパマッサージをすることもできます。
血のめぐりやリンパの巡りを整えたい方は、鍼灸と合わせた吸い玉療法(オイル)がおすすめです。
是非お試し下さい。
料金
吸い玉療法がおススメの症状
吸い玉療法は以下のような症状の改善におススメです。
- 慢性的な肩こりや腰痛
- 冷え性やむくみ
- ストレスや疲労の蓄積
- 頭痛や自律神経の乱れ
- 消化不良や便秘
これらの症状に悩まれている方は、
ぜひ一度鍼灸整骨院での鍼灸や整体を組み合わせた吸い玉療法メニューをご検討されてみてください。
施術後の体調変化における注意
施術後、一時的にだるさや筋肉の痛みを感じることがありますが、これらは好転反応と呼ばれる自然な体調変化です。
心配な場合は施術者に相談しましょう。
また、吸い玉を受けられるにあたり、
内出血しやすいので心配、持病があって心配だ、という方は医師と相談してみてください。
吸い玉療法は、安全性が高く、多くの方に適応できる施術ではあり、血行促進や筋肉の緊張緩和、ストレス軽減など、さまざまな改善に期待される施術です。
吸い玉療法に興味がある方や、お身体の不調にお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。